せまい庭でもいろいろ家庭菜園

~家庭菜園~鮮やかなピンクの漬け物がめちゃくちゃ美味しい『日野菜』の育て方。

こんにちは、みにさんです。

今回は滋賀県発祥の伝統野菜『日野菜』の育て方を紹介します。日野菜はカブの一種で、滋賀県内で畑を持っている方でしたら、多くの方が栽培されているはずです。

日野菜は漬物にすると鮮やかなピンク色でめちゃくちゃ美味しく、おみやげや贈答品としても好まれています。

一般的には地植えで栽培されますが、プランターでも育てられます。栽培方法も簡単ですので、家庭菜園の冬野菜の栽培計画の1つに加えてみてください。

プランター

日野菜は成長すると太さ3㎝、長さは40㎝くらいまでなりますので、深めのプランターを用意します。

土は新たに栽培を始める場合は市販されている野菜の土でOK。

もう何か栽培されていて、収穫後のプランターを使いまわす場合は、2週間前に、土が減っている分の腐葉土(堆肥)と石灰窒素を入れてよく耕し、種まきの直前に、有機石灰、化成肥料を入れよく耕します。

石灰窒素は土の殺虫・殺菌効果があるので土壌改良におすすめです。ただ刺激性が強いので取り扱いには注意しましょう。

地植え

種まきの直前に、腐葉土(堆肥)、有機石灰、化成肥料を入れよく耕し、幅約80㎝の畝をたてます。(土壌改良に石灰窒素を使用する場合は種まき2週間前には入れ、耕しておきます。)

種まき

ここからはプランター、地植えの共、作業はほぼ同じになります。

播種時期は秋撒きが一般的で、8月下旬~9月下旬に種を撒きます(寒冷地の場合は7月~9月上旬)。春撒きの場合は3月中旬~4月中旬に行いますが、収穫期間が短くなってしまうのと、害虫の発生が多くなったりするので、あまり一般的ではありません。私自身も春撒き栽培はしたことがなく、知り合いの方もほんの少ししか春撒き栽培はしていないとおっしゃってました。

撒き方はスジ撒きで行います。列間は10~15㎝あれば大丈夫ですが、株が大きくなると、葉っぱが茂ってきますので、風通しが悪くなり病気や害虫の発生原因となったり、追肥の際、列間に肥料を施しますので、少し広めにしておいた方が良いでしょう。

画像が日野菜の種子です。

お家で育てるには1袋あれば十分です。

覆土は5㎜ほど、終わったら表面を手のひらで軽くおさえ、水をあげれば完成です。

発芽するまで乾かないように毎日水をあげます。

列間10㎝でスジ撒きしました。種の間隔は後で間引くので適当です。つまんでスリスリしながら撒けば大丈夫です。播種から2~3日で芽がでます。

水やり

発芽後の水やりは他の植物と同じで表面が乾いたらたっぷりと与えます。地植えの場合はあまり気にしなくても大丈夫ですが、何日も雨が降らないような場合はたっぷりと水やりします。

間引き

本葉が1~2枚くらいの時に株間1~2㎝くらいに1回目の間引きを行います。

BEFOR

目を離すとワサワサになっていました。

AFTER

日野菜は少々くっついていても大きくなりますので、そんなにしっかりとやらなくても大丈夫です。

このくらいからアブラムシがつきますので注意します。

株の大きさを見ながら必要であれば本葉が4~5枚の時に株間が4~5㎝くらいになるように2回目の間引きを行います。

追肥

2回目の間引きの後、追肥を行います。追肥は化成肥料を軽く一握りを50㎝に撒くくらいの量を列間に施して、カマや移植ゴテの先を使って軽く耕します。その際は株を傷つけないように注意します。

病害虫

病気

根コブ病:アブラナ科の植物に発生する病気で株にボコボコとコブができます。加湿や酸性土壌で発生しやすいので土壌改良をしっかりしましょう。

赤下がり:本来日野菜は根っこの部分が白く、地上部に近い方が赤くなり綺麗に2色に分かれますが、赤い部分が下の白い部分にまで入り込んでしまい、全体的にまだら模様になります。原因はキスジノミハムシの幼虫による食害で、日野菜を栽培していると何本かはこの症状の株が出ます。株を抜かないと症状が出ているか判らないので、気になる場合はダイアジノン粒剤を散布しましょう。

右が通常の日野菜、左が赤下がりの日野菜です。普通に食べられるので、気にならないのであれば、同じように漬物にして大丈夫です。

害虫

アブラムシ:数が少ない内に捕殺するか、ベニカなどを使って防除します。

ハムシ:こちらも捕殺するか、ベニカなどを使って防除します。

アオムシ・カブラハバチの幼虫:捕殺します。農薬を使用する場合はマラソンが効果的ですが、比較的捕殺しやすいので見つけたら駆除していきます。カブラハバチの幼虫は真っ黒で葉について見つけやすいですが、気配を感じるとポロっと下におちるので見失わないようにしましょう。

カブラハバチの幼虫。

数が少ない内はそこまで甚大な被害はありませんが、目を離すと大量に発生している場合があり、葉を食い荒らされますので、こまめに捕殺しましょう。

ハモグリバエの幼虫:葉っぱの上からつぶすか、酷いようなら葉っぱを取ってしまっても大丈夫です。農薬を使用するのであればオルトラン細粒が使いやすいでしょう。

葉っぱに白い道のようなものができていたらハモグリバエの幼虫です。

害虫は播種時にトンネルを作り、防虫ネットや不織布をかけることで被害を少なくすることができます。水やりも上からのそのままできるので便利です。

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プランターの日野菜。

株が大きくなり葉がネットを押し上げるくらいになれば、ネットを取ってあげましょう。

収穫

収穫の目安は播種からだいたい50日前後です。秋撒きの場合、植わっている状態にしておいても2月頃までは収穫できますので、必要な分だけ抜き取っていけば、長期間収穫できます。

抜くときは折れやすいので、葉の付け根を持ってゆっくり回しながら抜くと綺麗に収穫できます。

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以上参考になればうれしいです^^ありがとうございました。