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【完全解説】初心者でも簡単!ベランダなど狭い場所でもできる培養土袋を使ったジャガイモの袋栽培の方法。

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こんにちは、みにさんです。

この記事では、ジャガイモの袋栽培について解説します。今回の袋栽培では市販されている培養土とその袋をそのまま利用し育てますので、大きな畑も必要ありませんし、プランターも必要ありません。また特別な機械や道具も必要ありませんので、日当たりの良い場所であれば、誰でも簡単に栽培することができます。

植え付け時期や管理方法、収穫時期など初心者にもわかりやすく解説していますのでぜひチェックしてみてください。

袋栽培とは

袋栽培とは、野菜や花卉を土のう袋や肥料袋などに土を入れ、袋をプランター代わりに利用して栽培する方法です。

今回紹介する培養土袋を使った袋栽培は、購入した培養土を袋のまま使うので、土を移し替えるなどの手間が必要ありません。

また、市販の培養土は肥料がすでに入っていたり、酸度調整も行われている場合が多く、封を開けてすぐに植え付けできるので手軽に家庭菜園を楽しむことができます。

培養土袋を使った袋栽培において、土や袋は基本1回きりの使い捨ての考えです。土は1度植物を育てると土のパワーや栄養がなくなるため、次に使う場合は腐葉土や肥料を使った土壌改良が必要になります。

また、袋もナイロンやポリ素材ですので何度も使うと劣化し破れやすくなります。同じ土や袋を利用できなくもありませんが、手間を考えると1回使い切りのほうがおすすめです。

培養土袋を使った袋栽培のメリット・デメリット

培養土袋を使った袋栽培は、狭い場所でも栽培が可能で、誰でも簡単に作物を育てることができますが、デメリットにも触れておきます。

ひとつ目のデメリットは、購入時の袋をそのまま使用するので、プランターなどに比べて劣化しやすく破れやすいことが挙げられます。普通に栽培していれば特に問題はなく、すぐにダメになるというわけではありませんが、何かをひっかけたり、袋を落としてしまったりして破れた場合は使えなくなってしまうので注意が必要です。

ふたつ目のデメリットは畑などの栽培に比べ土壌体積が小さいので水切れが起こりやすく、こまめな水やりが必要です。こまめと言っても表面が乾いていたら水やりを行う程度で、こちらはプランター栽培でも同じですので大きなデメリットとは言えませんが、高温が続いたり、雨が降らない時は作業負担が増えます。

メリット

●日当たりさえよければ狭い場所でも栽培できる。

●培養土を購入しそのまま使うので手間いらず。

●特別な道具や機械が必要ないのですぐに始められる。

デメリット

●袋なので劣化しやすく、破れやすい。

●プランターと同じく、水切れしやすいので、こまめな水やりが必要。

培養土袋を使ったジャガイモの栽培方法

準備するもの

・市販の培養土 14L~25L

・ジャガイモの種イモ

・割り箸

・化成肥料(追肥用、植え付け時には必要無し)

種イモは一袋に数個から数十個入りのものまで販売されています。小さな種イモはそのまま植え付けますが、直径5㎝以上であれば半分に切って利用できますので、種イモの数に合わせて培養土も用意します。

植え付け時期

春植えは2月下旬~4月中旬に行い、秋植えは8月下旬~9月に行います。

植え付け方法

培養土を用意します。まずは、培養土袋を立てて置き、下の両端部分をハサミで切ります。排水のためです。

割り箸の先を尖らせたものなどを使い、下から5㎝程度の位置に、5㎝くらいの間隔でくるっと一周穴を開けます。こちらも排水用です。

袋の上の部分を開け準備完了です。袋の開け口部分を2回ほど折っておくと、口の部分がしっかりして扱いやすくなります。

種イモは小さなものはそのまま植え付け、5㎝以上あれば半分に切って使えば経済的です。ただし切って使う場合は、必ず芽が数個残るように切ります。

大きい種イモでもそのまま植え付けても構いませんし、芽さえあれば1/3や1/4に切っても使えます。

『種イモの切り口に木灰をつけると良い』という話を聞いたことがあると思いますが、つけてもつけなくてもそれ程影響はありません。比較実験をしたことがありますが、発芽率や生育状況、収穫量など目で確認できるほどの違いはありませんでした。なので無理に木灰を用意する必要はありません。

1袋に1個もしくは2個植えつけます。植え付ける深さは排水用に開けた穴の少し上くらい、15~20㎝くらいの深さです。培養土はフカフカなので手で掘れば植え付けられますが、やりにくい場合は半分くらい土をバケツなどに出してから植え付けて、後で土を戻してやればオーケーです。

植え付け後、排水用の穴から水が出てくるくらい水をたっぷりあげて完成です。

ジャガイモの実の付け方・ジャガイモの特性

ジャガイモの実は地表から下に伸びた根に実をつけるのではなく、地中から地表へのびる茎の途中から出た根に実をつけます。ですので植え付けの際は15~20㎝の深さに植え付けます。

また5~10㎝の深さに植えて、出てきた芽に土をかぶせていく(土寄せ)方法もあります。畑ではこちらの方法で栽培されている方が多いです。

水やり

ジャガイモは加湿が苦手ですので水のやりすぎに注意します。水やりは表面が乾いていたらたっぷりとあたえます。袋に開けた穴から水がこぼれてくる程度あげれば十分です。

株が大きくなってくると葉っぱが袋を覆うので、上から水をかけるだけでは土まで水が届きません。水の吐出し口を葉と葉の隙間に入れて土に水がしっかりかかるように水やりをしましょう。

また、雨が続いていたとしても土まで雨水が届いていない場合があるので、土が濡れているか確認し、表面が乾いていれば水やりを行います。

芽かき

芽かきとは、ジャガイモは普通一つの種イモから5本前後の芽が出てきます。これを2~3本に減らすことにより、養分を集中させ、ひとつひとつのジャガイモの実を大きくすることができます。最初から芽が2~3本しか出ていない場合はそのままで大丈夫です。

逆に一口サイズのジャガイモをたくさん収穫したい場合は、芽かきをしなければ小さいサイズのジャガイモがたくさん採れます。

芽かきをする時期は芽が10~15㎝くらいの時に、小さいものから取り除きます。

芽かきの方法は、手のひらで土の表面を押さえながら、取り除きたい芽をグッと引っ張ると抜くことができます。芽を成長させないことが目的なので、地表に出ていた部分が取れていれば途中で切れてしまっても問題ありません。

②の芽を整理します。

上手く引っ張るとスルんと綺麗にぬけます。矢印のものが抜いた②の芽です。

追肥

芽かき後に追肥を行います。化成肥料を一握り土の上に撒き、土と肥料が軽く混ざる程度に表面だけたがやせばオーケーです。

収穫

地上の葉が枯れたら収穫のタイミングです。土を緩めながら、袋を逆さまに向け茎の部分を持って引っ張るとでてきます。、採り忘れがないか土の中をしっかり確認しましょう。

特に収穫後の袋を使用しないのであれば、広い場所やケースなどの上で袋を破ってしまえば収穫も楽チンです。

ジャガイモによく出る病害虫

アブラムシ

アブラムシ自体はそれほどジャガイモの株に影響を与えませんが、モザイク病などのウイルスを媒介するので注意が必要です。植え付け時にオルトラン粒剤やアドマイヤー粒剤などを散布し予防しましょう。

テントウムシダマシ

葉っぱを食べますが、それほど大きな被害を及ぼすものではありません。気になるようでしたら、見つけ次第捕殺します。

モザイク病

葉の表面に斑点ができ、最終的には株を枯らしてしまいます。直す薬は無いので、抜き取るしかありません。収獲が近いタイミングで発生した場合はそのまま収穫まで放置しても構いません。

予防法は植え付け時に薬剤を散布し、アブラムシをつけないようにします。

そうか病

表面がひび割れたようなゴツゴツした状態になります。アルカリ土壌で起きるので、植え付け時に石灰類の入れすぎに注意しましょう。皮を取ってしまえば問題なく食べることができるので、それ程神経質になる必要はありません。

激ウマ!おすすめのジャガイモの品種

私、みにさんがおすすめするジャガイモの品種は【キタアカリ】です。様々な品種のジャガイモを食べましたが断トツの美味しさです。

【キタアカリ】本来の味を楽しむのには、皮ごとラップに包んで、レンジで5~6分ほど加熱し、塩をかけて食べるのがおすすめです。

【キタアカリ】を使ったポテトサラダは他のジャガイモのものは食べれなくなるほど美味しく、また、1~2㎜程度の少し厚めに切ったポテトチップも絶品ですのでぜひ試してみてください。ホクホク系のため煮物には向きませんが、煮物に使いたい場合は、下茹でをしておき一番最後に入れるようにすれば大丈夫です。

食用のジャガイモも種イモとして利用は可能です。種イモとして販売されているものは消毒されているので、栽培時の病害虫の被害を受けにくくなっています。

まとめ

ジャガイモは他の野菜に比べ病害虫も少なく育てやすい野菜のひとつです。栽培には広い敷地や畑が必要かと思われがちですが、袋栽培を活用することで、ベランダや家の小さなスペースを利用して栽培することができ、手間もあまりかからないため初心者でも簡単に育てることができます。自分で育てたホクホクのジャガイモをぜひ味わってみてください。

以上参考になれば嬉しいです^^ありがとうございました。