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超おすすめ!京都の穴場おでかけスポット【京都薬用植物園】を解説。

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こんにちは、みにさんです。

休日のお出かけや旅の参考に滋賀・京都のお出かけスポットを紹介するカテゴリー『滋賀・京都を旅する ページ』。生まれも育ちも滋賀県民の私❝みにさん❞が、地元滋賀と大好きなお隣京都の魅力をお伝えしますので、ファミリーでのお出かけ・デート・ひとり旅などの参考にしていただければと思います。

今回は京都府左京区にあります【京都薬用植物園】の紹介です。

「そんな植物園あるの?」「初めて聞いた」と思われるかもしれませんがそれもそのはず、普段は一般公開されていません。

こちらの植物園はアリナミンやベンザブロックなどの薬でおなじみの武田薬品工業(株)さんが運営する植物園です。年に数回ある薬用植物研修会という環境教育の募集に応募することで、だれでも無料で見学することができます。ただ定員があるので、参加希望者の多い場合は抽選となります。

研修会ですのでただ見て周るだけでなく、ガイドさんがついてくださり、様々な薬用植物についての解説やうんちくを教えてもらえますので、飽きずに、学びながら植物を楽しむことができる植物園です。

【京都薬用植物園】基本情報

京都薬用植物園は武田薬品工業(株)さんが運営する植物園で、薬用植物の栽培研究や保全などを目的として1933年に開園しました。

現在では武田薬品工業(株)さんのCSR活動拠点として、生物多様性保全活動、栽培研究と技術継承、教育・研修支援活動の3つを軸に運営されており、94,000㎡の敷地には、約1900種の薬用植物、約290種の絶滅危惧種を含めた約2900種の植物が栽培されています。

薬用植物とは特に具体的な定義はなく、なにかしらの効能効果のある成分が含まれている植物を総称して薬用植物と呼んでいるそうです。

   ■京都薬用植物園

・研修時間:約90分完全予約制(人数が多い場合は抽選)

・料金:無料

・駐車場:原則利用できません

・電車:叡山電車・修学院駅から徒歩20分くらいです。

・バス:京都駅から5系統 一乗寺清水町下車から徒歩15分

    京阪三条から5系統 一乗寺清水町下車から徒歩15分

車の場合は修学院駅周辺に1日500~800円程度で駐車場がたくさんありますので、そちらを利用するのが便利です。

研修会予約方法

『武田薬品工業(株)京都薬用植物園』のHPより予約することができます。

各回定員があるので、希望者多数の場合は抽選となります。

京都薬用植物園のエリアと研修会の様子

京都薬用植物園の見学は研修会ですので、スタッフの方が園内やピックアップした植物について、しっかり丁寧にガイドしてくれますので、どちらかというと工場見学に近いかもしれません。

約90分の研修会ですが、花や植物を見るだけでなく、話しを聞きながら、匂いを嗅いだり、葉を触ったり、試食などもできるので5感を使って薬用植物についてめちゃくちゃ楽しく学べます。

全部は紹介しきれませんが、研修会の様子をいくつか画像付きで紹介します。

まずは約10分程度のガイダンス。

このあと2グループに分かれて園内を歩きます。

この日の参加者は全部で50名くらい、小学生低学年くらいの子どもも参加していました。

中央標本園

生薬の基原植物を中心に栽培展示されています。水生植物コーナーもありハスやコウホネの展示もあります。

チョウセンニンジンについて、日射や暑さに弱く、病気になりやすく、収穫まで6年かかるため高価だそうです。

何年目のものかの見分け方も教えてくれました。

マオウの花。雌雄異株で花がつくのが雄だそうです。

マオウにはエセベリンという強い発汗作用のある成分が含まれており、原料にマオウと書かれている漢方薬をのむと、ドーピング検査でひっかかるそうです。

ツバキ園

椿の原種を含めた約500種の椿を栽培・展示されています。

漢方処方園

処方ごとに薬用植物が展示されています。漢方薬がどのような植物で構成されているかが解りやすくなっています。

桂枝湯に使われているのが、カンゾウ、ニッケイ、ショウガ、ナツメ、シャクヤクで、これにマオウとクズを加えると葛根湯になるそうです。

カンゾウを試食。甘いですが、嫌な甘さです^^;まさに漢方薬といった味がします。

一般漢方製剤の使用頻度の高い順に植栽されています。いわゆる漢方薬の使用頻度ランキングです。

こちらは茯苓(ブクリョウ)と言い、マツの根っこに寄生するキノコで、これも立派な生薬です。

触らせてもらいましたが、ズッシリ重く、こんなものまで漢方薬に使われているのかと驚きです。

温室

熱帯・亜熱帯の薬用植物や果樹など約600種類が栽培・展示されていますが、今回の研修会では見ることができませんでした。

樹木園

園内南側の山地に約500種の薬用・有用樹木が栽培・展示されています。中央標本園から簡単に説明していただきました。時期によってはガイドしていただけるようです。

展示棟

1908年に野口孫市氏の設計により神戸市に建築されました。阪神淡路大震災により被害を受けましたが、各学会からの要望もあり京都薬用植物園に移築再生されました。

こちらの建物では植物の標本を中心に展示されています。

内装も素敵で建物を見るだけでも価値がありあす。

生薬の匂いの嗅ぎ比べができます。いい匂いのものから、嗅いだ瞬間にヴェっとなるものまで様々です。

味見のできるコーナーもあります。他の方の反応を見て食べるのをやめました^^;

香辛料園

香辛料園ではヨーロッパやアジアで利用されるメディカルハーブをタイプ別、地域別に栽培展示されています。

ここで見ることができるのはカモミールやラベンダー、からし菜など割と身近な薬用植物です。

様々なミント。葉っぱをちぎって香りを比べることもできます。

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民間薬園

民間薬園では世界各地で伝承的に用いられる薬用植物を栽培・展示しています。

サプリメントとして使われているエキナセアや甘味料のステビアの他に、虫よけなどの日常生活に役立っている薬用植物も展示されています。

クソニンジンからマラリアに効果的な成分を発見・抽出に対して2015年ノーベル生理学・医学賞が贈られています。

ジョチュウギクは漢字で書くと除虫菊。蚊取り線香の原料に使われています。

薬用植物といっても人体に良い影響を与えるものばかりではありません。毒性のあるものも栽培されており、しっかりカギのかかったエリアで厳重に管理されています。

鑑賞用として人気のジギタリスも毒性が強く危険だそうです。

まとめ

京都薬用植物園では薬用植物を中心に様々な植物が栽培・展示されています。また薬用植物は私たちの身近でつかわれているものも多く、花や植物に興味のない方でも十分楽しめると思います。

また、スタッフさんがエリアごと、植物ごとに丁寧に解説してくださり、質問にもしっかり答えてくれるので解りやすく大満足の研修会でした。

残念ながら常時公開はされておらず、予約が必要となりますが、時期を変えてもう一度参加したいと思います。

以上参考になれば嬉しいです^^ありがとうございました。